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ウォーゲームのサークル・千葉会のblogです。 毎月、第三週の土曜日と日曜日に例会を行っています。 その報告を主に、代表者のyagiが参加したゲームサークルなどについても、アップしています。
CMJ/XTR『LION OF ETHIOPIA』 その1
さあ、私が対戦した根強い人気の『LION OF ETHIOPIA』へと移ります。
この写真はセットアップが終わったところですね。
ルールブックは日本語版を使いましたが、マップとユニットはアメリカ版です。
では、ゲームについて説明しておきましょう。
手順は、イタリア軍の増援⇒移動⇒戦闘⇒エチオピア軍の増援⇒移動⇒戦闘
と、簡単に言えば「移動と戦闘」を繰り返すだけ。
敵ZOCにいると、攻撃の必要があるマスト・アタック。
エチオピア軍には工兵があり、工兵の2ヘクス以内にあるユニットは、移動をしなければ陣地を作れる。その、陣地にいれば攻撃の義務はない。
地形は移動も戦闘も重複する。エチオピア軍は部族の色があり、所属する部族長が2ヘクス以内にないと、移動力が半減。
ジャングルは戦闘でエチオピア軍に有利になる。
補給は移動の最初にやって、道路の7ヘクスより遠いならOOSマーカーを置く。それが2ターン続くと除去。OOSの影響は移動力が半減。
戦闘時の補給は、解決の瞬間に判定し、届いてなければ戦闘力半減(端数切り上げ)。
イタリア軍に司令部があり、2ヘクス以内の戦闘を支援できる(戦力の追加)。
戦闘での地形の影響はシフト。1~3まであり、空軍や毒ガス、皇帝の参加も戦闘に影響します。
移動で川は「いきなり渡れない」です。川のヘクスに入ったら、そのターンには越えることはできないんです。だから、川に沿って動くのはOKだし、川の先なら越えるのはOKになる、と。文章で書くと、わかりにくいのですが、マップを眺めながら説明すれば一目瞭然です。
久々に対戦しましたが、いいゲームですね。
このゲームの最大の特徴は、困難な地形になります。
何せ、ほとんどが山か荒れ地、それにジャングルですから。一旦、兵力を分散させると、集結するのに時間が掛かってしまいます。
勝利条件は、イタリア軍はエチオピア皇帝の除去か、各地に4ヶ所ある都市の内3ヶ所の占領。エチオピア軍は、イタリア司令部の除去かイタリア軍の拠点となっている都市の占領、もしくはイタリア軍の勝利を阻止すればいい。
エチオピア軍がイタリア軍の司令部の除去や拠点の占領で勝利を達成するのは不可能に近いですね。イタリア軍が余程ミスをすれば、話しは違いますけど。
一番、手堅いのは、(両軍に取って言えることですが)勝利条件の対照都市の占領。
イタリア軍は3ヵ所が必要で、エチオピア軍は2ヶ所までに押さえる必要があります。
CMJ/XTR『LION OF ETHIOPIA』その2
さあ、もう一つの特徴を挙げましょう。
それは、「過酷な地形」です。
戦場となる80%は山岳、もしくはもっと険しいアンバ。さらに険しいマジフです。
一旦投入した部隊は、他の戦線へとは、オイソレと転用できません。
そそいて5-1の高オッズまであるContやEngがヘタリアの皆さんを苦しめます。
こちらが、初手のD ELIM&A Ad1です。
Aにいたエチオピアのユニットを攻撃したのですが、コンボが上手く行きませんでした。
防御側は除去されますが、攻撃側は1ヘクスしか前進できません。
そのため、予定していたBのエチオピアスタックを包囲できなくなりました。
このスタックは目的だったので、がっかりっす!
CMJ/XTR『LION OF ETHIOPIA』その3
こちらが1ターンで挫折した攻撃@2です。
このシワシワが陣地になります。
あああ、こんな表現でいいのか?
まあいいや。
ここにいると、攻撃をしなくていいんです。
えー、期待していたエチオピアンには申し訳ないのですが、ヘタリアの皆さんが電撃戦を展開しまして。
次々にエチオピアスタックを除去して行ったんです。
そのためゲーム中盤あたりでエチオピアンの戦線が崩壊してしまいました。
ちょっと予想外な終わり方でしたね。
でも、良いゲームですねぇ。ルールもそれほど多くなく、考えるところは多いですから。
コマンドマガジンでベスト版を出してくれませんかねぇ。
編集の方を炊きつけてみようかしら。
二月二十日(土)
参加者は14+1名。
プレイされたゲームは以下の通り。
コマンドマガジン『独ソ電撃戦』×2
コマンドマガジン『日露戦争』×2
コマンドマガジン『ONSLAUGHT』
MMP『SHIFTING SANS』
たちばな『三国志盛衰記』
『よくばりキングダム』
ASLは3ゲーム
J41『BY OURSELVES』
OA7『CELLS MELEE』
G44『ABANDON SHIP』
写真は会場の全体図を写そうと、椅子どころかサッシにまで攀じ登って撮りました。
俯瞰をしましたが、全体は入りませんでしたねぇ。西新宿鮫さんからは、「カメラマン魂!」と声援を受けていましたが、携帯カメラですから、あまりカッコ(・∀・)イイことはありません。
では、会場の配置を写真で分かるくらいに。
一番手前が、私・yagiと提督さんの『SHIFTING SANS』。その隣が西新宿鮫さんと庭猟師さんの『ONSLAUGHT』。
その隣に、ちょっと写っているのは、DASRAICHさんと山崎さんの『日露戦争』。
向こうにはMMさんとルセロさんのASL卓。隣の教壇にはstrtakeshiさんとにしさんの『独ソ電撃戦』で、水戸爺さんが観戦しています。
『作戦級卓』
こちらが作戦級卓の並びになります。会場が狭く机も少ないので、苦肉の策で長机を四つ繋げて、作戦級ゲームを広げられる場所を確保しました。混み合っていますが、それなりに机を分け合って対戦が繰り広げられました。
皆さん、大人ですからぁ。
私と提督さんの『SHIFTING SANS』を終えた後なので、先ほどの写真より少し時間が経っています。
手前のが、『SHIFTING SANS』との入れ替えで、たちばなゆう作の『三国志盛衰記』の三人戦。これはもう千葉方面で定番となっています。次が西新宿鮫さんと庭猟師さんの『ONSLAUGHT』。
続いてDASRAICHさんとstrtakeshiさんの『独ソ電撃戦』で、その向こうが山崎さんとにしさんの『日露戦争』。
この二つは教育中と言っていいでしょう。
日本一『独ソ電撃戦』が強いDASRAICHさんと、日本一『日露戦争』が強い山崎さんですので。
『対戦記録』
こちらが対戦を記録していた黒板。
この松戸市市民会館は、黒板を使っているように、大変古い会場です。
でも、古いなりに使い勝手がいいところはありまして。
給湯室で水でもお湯でもOKですし、湯呑みも借りることができます。
駐輪場と駐車場もあり、警備のおじさんに了解が取れれば止めることも可能です。
駅から5分と近いし、プラネタリウムも併設されています。
そう、ホールもあって綺麗な(そうでもない)方が集結したりします。
『チュニジア』
早速、コマンドマガジンの最新号ををmoritaさんが持ち込みました。
しばらく手が空いていましたから『チュニジア』を広げて、動かしていました。
私も横目で眺めていましたが、ユニット数も少ないものの、激しい出し入れを見れるようでした。
そうそう、moritaさんは昼過ぎも空いたモノですから、会場に付属するプラネタリウムを眺めて来ました。
入場料は52円と格安で、以前から気になっていたそうです。
戻って来て、開口一番「52円の元は取れた!」と絶賛してました。
『日露戦争』
千葉会の定番中の定番です。
山崎さんとDASRAICHさんの対戦していました。この二人の戦いは名人戦と言っていいです。
今号のコマンドマガジンでリプレイが掲載されており、同じ組み合わせですから。
DASRAICHさんのリマッチになります。
陣営はロシア軍をDASRAICHさん、日本軍を山崎さんが担当しました。
鋭い攻めの日本軍を、DASRAICHさんは巧に捌いていました。
最終ターンに、ぎりぎりで日本軍が押し切っていましたが、山崎さんに「この対戦で一段上がった」と言わしめるモノでした。
この後、山崎さんは『独ソ電撃戦』を終えたstrtakeshiさんと時間の許す限り対戦していました。
『独ソ電撃戦』
茨城県から参加したstrtakeshiさんとにしさんが対戦、それを水戸爺さんが観戦していました。
水戸爺さんはVASSALで対戦を続けていて、多方面に知り合いがいます。
それで中野会とカチ合っていたものの、庭猟師さんと西新宿鮫さんの参加をしてくれました。
水戸爺さんは私・yagiともSkypeで会話をしたことがあり、こうやって友人が増えていくのは(・∀・)イイです。
インターネットのおかげですわ。
『ONSLAUGHT』
西新宿鮫さんと庭猟師さんの対戦になります。
ふむむ、マップの方向的に陣営は西新宿鮫さんがドイツ軍、庭猟師さんが連合軍ですね。
緑色のダイズが見えるということは、西新宿鮫さんが動かしているんでしょう。これが「鮫式」になります。
今回の『日露戦争』では、「移動始め」と「移動終わり」のマーカーが入っているそうです。
マーカーでなくても、代用は可能です。
全部をこうやって予定を組まなくても、難しいところだけででも、置いてみると格段に精度が上がります。
最近、プレイされているのを見かけませんが、手頃なルールの分量で、末期フランス戦の再現ができているのは大した物です。
『ASL卓』
千葉会の良心ことMMさんのASLロードです。普段は幹事のため、別ゲームを付き合う事の多いMMさん。
この日はASLをやるぞ!、と気合い十分でした。当然、全てASLリーグの公式戦です。
まずは、y.nakanoさんとJ41『BY OURSELVES』対戦しました。
あら?この写真はないや。朝一番から、昼頃には対戦を終えていました。
慣れない方には理解できないでしょうが、ASLは楽なんです。
現状の千葉会では、ルールを把握している人間が多く、ルールブックやチャートすらもほとんど必要ありません。
ですから、当日にシナリオを決めて、チャッチャと、このシナリオくらいなら2~3時間で対戦できるのです。
さて、MMさんの二番目は、ルセロさんとのOA7『CELLS MELEE』。
写真もその対戦になります。
おお、車輌が多いなぁー。
アメリカ軍の車輌はと言えば、シャーマン、M36、スチュアートがそれぞれ2輌ずつです。
ドイツ軍はパンテル×3、Ⅳ号×3、3凸×1、ハノマーク×4。
両軍とも、歩兵は4個分隊ですから、戦車戦のシナリオですね。
この対戦の後でMMさんとルセロさんは、G44『ABANDON SHIP』へと突入していました。
『よくばりキングダム』
午後過ぎに退出予定のy.nakanoさんを、チョイチョイとmoritaさんが釣りまして。
カードゲームを対戦していました。
『この日のヤーボ君』
最近、修学年齢に達したヤーボ君。
おかげで、大人く一人遊びをしていますわ。最近の若者らしく地べたリアンっす。
でも、男子ですからねぇ。
アチコチへと出派ってまして。ロビーのソファを占拠してたりしました。
私はですねぇ。
こうやって、子供が来るのは(・∀・)イイと思うんですよ。
だって、我々だって大きなお友達でしょ。
私も娘が小さい頃は、どこかへ出かけることなんて、考えられなかったんです。だから、子供を連れての参加は、千葉会では絶対受け入れますですよ。文句があるなら、オレに言え?みたいな?
ガキの一人や二人は千葉会では、ドンと来い!ですわ。
いや、三人でも四人でも来てみなされ、ですよ。
そんな感じこれからも続けたいっす。
あっ、千葉会はこれから「未成年は参加費無料」にします。
『カニ煎餅』
こちらが食料品教壇ですな。後ほど『独ソ電撃戦』に譲ることになりましたがね。
この日のメインは山崎さんのお土産品。
カニ煎餅です。
私はハマリましてですねぇ。
一人でパリパリとかじっていました。
他の方は手が出ないので、最後は私がパクりましたよ。
ウチに持ち帰ったところ、家族には大好評。あっという間に無くなっていました。
他には、飲み物はお茶やコーラにコーヒー。食料品は食パンとスライス・チーズ。これで簡易サンドウィッチの一丁上がりです。
それからからチョコレートに人形焼き、と豊富でした。
『黄金の菓子』
おっと、カニ煎餅に気を取られましたが、moritaさんもネタの土産を持ち込んてくれました。
勿論、黄金の菓子なので、袖の下へと。
中身は普通に美味しいカステラみたいな味でした。
すみません、味音痴なので細かくは覚えていません。
私が対戦した『SHIFTING SANS』と『三国志盛衰記』は別記事にします。
期待して待っててね。
週間朝日には週間司馬遼太郎と銘打って連載が続いています。
そこに小さな囲み記事があり、「第14回菜の花忌」の告知がされていたんですね。
司馬遼太郎は、誰もが一度は通る道で、当日は仕事も休みなので申し込みしたところ、折り返し参加証が送られて来のでした。
あまり内容は不明なものの、シンポジウムところから、何か発表?説明?、簡単に言えば話しがあるのでしょう。
聞けば、人気が高く、なかなか当たらないので、久々の幸運を無駄にしないようにっす。
最近、体調が今一つなため、ゆったり会社で仮眠を取り、ついでに食堂で昼メシを取り、会場の日比谷公会堂へと向かいました。本当は一杯引っかけて行くつもりでしたが自粛です。
こちらは食堂で出たランチ。鰆の胡麻焼き。小鉢はほうれん草とコーンを炒めたモノ。
美味しゅうございました。
これにコーヒーが付き430円也。
他の人間は何かと文句を言ってますが、私は十分かと。
量も普通で大盛りですし。ほら、見て見て。
日比谷公会堂へ時間前に到着すると、すでに開場しており、「良い席はお早めに」状態。
平均年齢は高めなのは当然として、若い方の姿も見え、未だに司馬遼太郎の人気の高さに嬉しくなってしまいました。
NHKの中継車も来てましたねぇ。
この模様は教育テレビで4月下旬に放送予定だそうで。
会場は、まあ、おんぼろ、良く言えば、歴史的がある。舞台に向かって右側に席を確保すると、沢木耕太郎の「テロルの決算」を思い出しまして。
山口音矢はこちらから壇上へ駆け上がったのか、と、しばし感慨に耽ったりしました。
私の席の右前にテレビカメラが陣取ってまして。最初は「座席の中盤くらいだし、なかなか(・∀・)イイ」と思っていたところ、テレビカメラが邪魔でして。気が付いた頃には、席は埋まっており、(・ω・)ショボーン。
そんな訳で、テレビには映る見込みはありません。
シンポジウムが始まってからは、撮影禁止なので写真もありません。
さて、菜の花忌は1部と2部になっていて、1部は司馬遼太郎賞の贈賞式とフェローシップ賞。
以下、敬称略です。
最初の挨拶に、司馬遼太郎の奥様である福田みどりが立たれ。
「とっても不思議な人だったの。」と始まり、馴れ初めからや普段の生活、そして『坂の上の雲』にまで致り。「変な話でしょう。でも、どうしても話しておきたかったの」、と締め括るられた。
これだけでも、来て良かったと思った。
司馬遼太郎賞は、宮本輝が受賞。
大阪在住の方、十三に骸骨ビルって、あったらしいのだけど、ご存知ですか?
1994年に解体されたのですけど。
やっぱり小説家の話しは、気が利いていて、大変面白く興味深いモノだった。何がどうと言われても、「実際に聞いてみてくれよ」としか、言いようがないっす。
こういう事はライブ感が大切なんでしょう。
フェローシップとやらは、学生の研究に資金を提供しています。
去年は「フィリピンのストリートチルドレン」で、その発表?ちゅうか、「こんな事やって来ました」というインタビューを簡単に。来年は「イエスはいつ座ったか?」で、初期の“最後の晩餐”はしゃがんで書かれてており、それは当時の習慣では合っていたのです。
しかし、ルネサーンスには椅子に座るようになり、それが何時からどうしてかを研究する、そうだ。こっちの方が面白そー。来年な大阪なんで、関西の方、よろしくです。
ここで休憩が入り、2部は、「『坂の上の雲』と日露戦争」と題して、映画監督の篠田正浩、漫画家の黒鉄ヒロシ、麗澤大学教授の松本健一、東京大学教授の加藤陽子によるシンポジウム。
ちょっと長めだったため、集中力に欠くところがあり、居眠りする人間がチラホラ。
面白かった話しをいくつか。
昭和30年代に、映画『明治天皇と日露大戦争』が公開され。
・映画で御前会議のシーンがあり。明治天皇陛下が映ると、日露戦争に従軍したらしい60台の方々が、直立不動で敬礼を始める。それが50人くらいいた。
・日露戦争講和に反対する、日比谷の焼き打ちがあった。
そのきっかけは、反対する国民全国大会が日比谷公園であり、その主催者が正岡子規の一番弟子。
・日露戦争当時の列強は、世界大戦を避けていた。
アメリカはフィリピンの反乱、イギリスはボーア戦争に手を焼いていた。日本が戦争を行える訳がなく。ロシアはフランスから借金しないと戦争は不可だが、おフランスは財政難。ドイツがその資金を出すと全面戦争だが、それを封じるため、アメリカが圧力をかける、と。
その他諸々ありました。
古い建物なんで、ちょっと椅子が狭いため、終わるころには疲れてしまいました。
それでも、充実した一日でした。
北の国から『FRIEDRICH』
千葉会で対戦した『FRIEDRICH』が、あまりにも面白かったので、別腹にして報告します。
以前に、こちらのblogで書きましたが、TOM5のオークションで入手したゲームです。
ちなみに、出品したのはサッポロ辺境伯さん。北の国では、『FRIEDRICH』好きはいるものの、集結しての対戦までには到らず。泣く泣く手放したのです。
私はオークションに参加する気持ちは全くありませんでした。
でも、オークション前にこのゲームを確認して、「これは面白いアンテナ」が反応して。私としては積み木の具合とか、マリア・テレジアおばさんのおっかない顔なんて、ストライク!だったんですね。
で、ダメ元で入札してみると、対抗が誰も現れず、難なく落札。
後で聞けば、私が手を上げなければ、かみさんも入札するつもりだったとの事。二人とも同じ電波に反応してたんですな。
人気がなかった理由がですね。多分、箱絵がアメリカでホットドッグを売っている、露天バンの横に書いてあるような絵んです。それにドイツゲームの匂いがプンプンしており、その辺りが敬遠された理由と思われ。
さて、『FRIEDRICH』について説明して行きましょう。
7年戦争全体を通したキャンペーンになり、その中で、最も成功していると言えます。
デザイナーがドイツ人のため、ウォーゲームより、ドイツゲームに近いくなっています。違いは何かといえば、血みどろ感がないんですな。
フリードリッヒはドイツで人気なため、このゲームの評価もドイツ(だけ)では非常に高くなっています。
四人で対戦しますが、フリードリッヒ対エリザべータ&マリア・テレジア&ポンパドール婦人。要は、フリードリッヒ対三人のおばさん連合。
ルールブックにこう書かれていますが、何のことだか、一瞬目がになりましたわ。詳細を説明すると、フリードリッヒ=プロシア&ハノーバー、エリザべータ=ロシア&スウェーデン、マリア・テレジア=オーストリア&神聖ローマ帝国)、ポンパドール婦人=フランスとなります。
しかし、連合を組んでいるものの、勝利をゲットできるのは一人だけ。
勝利条件はフリードリッヒ以外は、マップに決められている戦略都市を全て占領すること。それが達成された時点でゲームは終わり、他の三人は敗者となります。この写真はフランス側からマップを覗いたところ。赤い円に囲まれているところに、戦略都市があります。フランスが獲得すべき戦略都市は、赤の旗が書かれています。チト、わかり難いですけどね。
フリードリッヒはゲーム終了まで、それを阻止し続ければ勝利。もしくは上級ルールではフリードリッヒは「攻勢戦略」を選ぶ事ができ、ボヘミアの全土を掌握すれば勝ち、もあります。1ターンは3ヶ月、ユニット…。いや、コマと言った方が的確でしょう。本当に木のコマを使うのですから。コマは司令官と補給部隊。兵力は別紙に記入して管理します。紙へ書くなんて面倒に感じますが、一番多いプロシアですら司令官は8名ですし、兵力の割り振りも最低の1か最高の8のどちらかになるので、それほど手間は掛かりません。
マップには7年戦争で戦われたドイツの都市が書かれており、司令官は1ターンに3都市分の移動が可能で、それが幹線道だけなら4都市分になります。
補給部隊はそれよりも一つ移動力が劣る、と。
司令官しかマップに置かず、兵力は紙に書いて管理するため、他プレイヤーに秘密なので、ブラフを掛けられるし、移動範囲が大きいので戦略的な選択肢も多くなっています。
ではゲームの手順から。
手順は
受け持つキャラクターを決め、
①戦術カードの補充
②移動・兵力の補充
③戦闘
④補給切れ判定
⑤宿命カード判定(6ターンまで行わない)
それをフリードリッヒ⇒マリア・テレジア⇒女帝エリザべータ⇒ポンパドール婦人の順番に繰り返して行きます。
一回りすると、1ターンが終わったということになり、7ターンから宿命カードを引くことになります。
戦闘の解決は「足し算引き算システム」。分かります?分からないでしょう?
基本的に指揮官の能力は一切関係ありません。
文字通り隣り合った指揮官同士で戦闘は発生しますが、戦闘に関与するのは兵力数だけ。
それを比べて、兵力の少ない方が、その差額の兵力分を失って、同数後退させられます。しかし、自分の兵力に戦術カードを出して、補完を試みます。相手も同じ事ができ、戦術カードの尽きた方が負け。
到って簡単ながら、燃える戦闘解決になっています。
例として「ザイドリッツの戦い その1」「ザイドリッツの戦い その2」「ザイドリッツの戦い その3」「ザイドリッツの戦い その4」として動画をアップしています。こちらを見ていただければ、その雰囲気を掴めると思います。
もう一つ珍しいのは都市の占領。
都市の占領は、「踏む」だけでなく3都市内に、守備司令官がいないようにする必要があります。要は、近所で縄張りを主張している司令官を追い払わないと、占領した事にならない、のです。
では、四度ほど対戦した中で、最後の対戦をリプレイとしてお送りします。
残念ながら、普段使っていた画像編集ソフトが不調で、今一つ。むーん、勘弁してくだされ。
それまでは、反プロシア側の連携が上手く行き、オーストリアが二つ、フランスが一つの勝ちを納めていました。
プレイ時間も短時間で終わるため、四人いましたから、それぞれがフリードリッヒを担当することとしました。
この最後はプロシア(紺)・ハノーバー(水色)をMMさん、ロシア(緑)・スウェーデン(黄緑)を私・yagi、オーストリア(白)・神聖ローマ帝国(黄色)をかみさん、そしてフランス(赤)をmoritaさんが担当しました。
反プロシア側で一番勝利に近いのが、オーストリアという事は、これまでの対戦で判明していました。何故なら、兵力と司令官数で他の同盟国を圧倒しており、プロシアの主力を唯一壊滅させる事も可能で、そうすれば押し切ってしまえるのです。
ロシアはプロシアがオーストリア相手でグダグタになり、その隙を狙い掠め取れれば。
フランスもハノーバーの主力を捕捉して壊滅させ、プロシアの援護がなければ何とか。
スウェーデンと神聖ローマ帝国なんか司令官が一人しかいないため、歩いて回るだけでゲームが終わってしまいます。まあスウェーデンはロシアのエリザヘータが崩御すれば、占領すべき都市が減るため、チャンスは増えたりしました。
ついでに言っておくと、展開が早いためAARの書き易いゲームではありません。
プロシアとしては、オーストリアへ大兵力を投入しなければ、押し止める術はありません。
今回もオーストリアにガチンコ勝負を挑みました。オーストリアは定石として、同盟国の進捗状況を待つため、決戦にはナカナカ応じません。
ロシアは主力がベルリンを目指すと同時に、オスト・プロセインを強襲します。
フランスは兵力的に圧倒しているためハノーバーへ雪崩れ込みます。
神聖ローマ帝国とスウェーデンは放置プレイ。宿命カードにもあるように「はて、スウェーデンとは戦争などしておったかな?そんなつもりはなかったのだが?」状態です。
最初に戦火が上がったのはオスト・プロセイン。
そこを守備しているプロシア軍へロシア軍が襲い掛かり壊滅させます。これで主力がベルリン周辺を占拠すれば勝利となります。
プロシア軍も散兵線を引いて抵抗しますが、兵力的には圧倒されていました。
放置プレイ中のスウェーデンも北部を荒らして回ります。実は、ロシアが勝利条件を達成するより、ロシアが脱落した後に勝利条件の緩和する
スウェーデンで、勝ちを掠めるつもりでした。
えー、正確にはベルリンを目前にロシア軍の戦意が上がらなくて、前進が出来なかったんです。
だって、戦術カードが4枚合計10以下では、プロシア軍の1戦力でも、ロシア軍の最大8戦力が敗退する危険が濃厚だったんです。
ロシア軍がもたついている最中に、西部で決戦が起こります。
フランス軍の中で、主力の後方を行進している部隊を、ハノーバー軍が襲撃をかけたのです。
ここは下手に戦闘を行うより、補給部隊を襲って後退を強いるか、遅滞戦術を行った方が、有効だったんですけど。
この決戦でハノーバー軍は大敗。追撃を喰らって壊滅へと追い込まれます。
そして一大決戦が南部で発生します。
兵力と戦術カードが整ったオーストリア軍が、フリードリッヒの主力へと決戦を挑んだのです。
ここでフリードリッヒ大王の神通力が爆発。
死力を尽くした戦闘の結果はオーストリア軍の敗北。さらに追撃により壊滅へと追い込みます。
写真はその決戦が終わった時点。オーストリア軍も残存兵力がシレジアを荒らしていますが、決定的な脅威にはなっていません。
これで余裕のできたプロシア軍が、ハノーバーへ肩入れし、フランスの勝利は逃げて行きました。
同盟国の敗退を聞いたロシア軍は、このままでは女帝エリザべータの死去による脱落が脳裏をよぎり。遅まきながら前進を開始。
プロシアの散兵線を圧倒して行きます。
そこでロシア本国から急報。
そう、女帝エリザべータが崩御したのです。
これでロシアは完全に脱落。後、一つ戦略都市すれば勝利でしたが、みすみす逃してしまいました。
で、勝利条件の緩和されたスウェーデンは、最期の一つを占領すれば勝ちでした。
ところが、プロシアの司令官が急行し、スウェーデン軍を追っ払ってしまいました。
ここに到り各国とも勝利条件の達成は不可能と判断。
プロシアの勝利となったのでした。
このゲームをやると、フリードリッヒが好きになりますね。
だって、バカなことばかりやっているんですもの。
先の「はて、スウェーデンとは戦争などしておったかな?そんなつもりはなかったのだが?」もそうです。
これはスウェーデンが講和を申し出た際に、その使者を嘲ったセリフ。
よくまあ、余裕もないのに、こんなヤバイ言葉を言えたものよ!
それにイギリスから援助を貰ってたのに、イギリスを愚弄する詩集を出版。それでイギリスを怒らせて、お小遣いを減らされてしまう、など。
そんなエピソードが沢山分かるようになっているのです。
メーカーでは絶版ですが、流通在庫がクロノノーツにある模様。もし興味のある方は急いでちょ。
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