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2009-06-24 17:53

『第六十九回千葉会の報告』その3

S&T『REMEMBAR THE MAINE』

ちゃんとターンごとに写真を撮っとけば良かったですねえ。全体図もありませんし。
こちらは海戦練習シナリオ。
かなーり面白いゲームなので、がっちり紹介したいんっすよね。
やれやれ、仕方ないのでゲームの説明からしましょうか。
えーとですねぇ。S&Tというのは、30年くらい前から、現在でも発行されているウォーゲーム付き雑誌になります。だから、コマンドマガジン(CMJ)やゲームジャーナル(GJ)の大元とも言えます。
この『REMEMBAR THE MAINE』は何号からわかりませんが、1985年の作品。きっと100何号くらいなんでしょう。


続いて歴史的背景。
1898年のスペイン・アメリカ戦争が舞台になります。この戦争でキューバは名目上@実質は植民地の独立国となり、フィリピンはアメリカの保護国となりました。
『REMEMBAR THE MAINE』とは、直訳すれば「メイン号を忘れるな!」。開戦のきっかけとなったスペインによるメイン号撃沈事件。その後の掛け声になります。
ちなみに、私は全く知らんのです。でも『REMEMBAR THE MAINE』は英語ですから、戦争のきっかけは自国の艦船が撃沈されることが多いんです。そこから推理しました。
詳しくはウィキぺディアをどうぞ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B1%B3%E8%A5%BF%E6%88%A6%E4%BA%89


1ターンは1週間、1ユニットは陸上部隊は旅団・連隊・大隊、海上部隊は1隻。
陸上部隊には、どう考えても役に立つ見込みはない「ガトリング砲」大隊がいましてね。きっと当時の精鋭部隊で有名だったから、趣味で出したかったんだろうなぁ。
海上部隊には、戦力に雲泥の差がある戦艦、帆船だった巡洋艦(クルーザーの方がしっくり来るだよ)、それに砲艦(ガンボートと呼んだ方がカッコ(゜∀゜)イイ!)。
マップは海上マップと陸上マップ×4。
海上マップはスペイン沖からアメリカ沿岸、何より戦場となったキューバ周辺は細かいスペースに分けられています。ですから、縮尺はヘンテコ。大西洋の真ん中なんて「小さ過ぎるやろ!」とツッコミが入ります。陸上マップは、まあ後で。


ではリプレイ行きます。
ゲーム開始当初、往年の「無敵艦隊」は今は見る影もありません。しかも、緒戦でアメリカ艦隊に大打撃を受け、スペインの本国艦隊は闘牛でオーレし、キューバ艦隊はハバナで葉巻を吹かしていました。
当時は海上艦の過渡期であり、木造の帆船から装甲船、それに「漁船に大砲」を積んだ物まで、雑多な種類がありました。笑ってしまうのが、石炭で動いていること。遠征などすると、その度に蓄えている石炭を食べて、少なくなったら付いて来ている石炭船から分けてもらいます。何かカワ(゜∀゜)イイ。
スペインは旧式の戦艦しか持っておらず、アメリカの新型戦艦には太刀打ちできません。
アメリカの泣きところは、ちょっと足りない、こと。アメリカ沿岸を砲撃されてもいけないし、キューバへ上陸するためには、スペインキューバ艦隊を封印する必要があります。さらに、スペインの「キューバ急行」も阻止しなければなりませんが、二つはイケるんです。
で、アメリカ主力艦隊はハバナを封鎖、別動隊はキューバ急行も捕捉して「ごむたいな暴れん坊」しました。
制海権を握ったアメリカですが、陸上の部隊が揃いません。1ターンごとに、いくつかの増援がタンパに集合するので、だいたい上陸の可能になるのが、10ターン近くになってから。
それまでは、ボチボチするんですわ。せいぜい、石炭船が走り回るくらいですかねぇ。


で、こちらが9ターンに行われたサンチャゴ上陸。ここまで、サクサク進みました。


陸上戦闘は、まあオーソドックス。
増援⇒移動⇒戦闘、を繰り返すだけ。ただ、面白いのは「一つのターンに二度動ける」と「黄熱病」があること。
海上部隊が一つの行動しかできないのに、陸上部隊は移動⇒戦闘⇒増援⇒移動⇒戦闘⇒増援を、両軍が行うのです。でも、戦闘解決は後退型、それに引き分けがあるので、なかなか進攻は捗りません。
黄熱病は、キューバの風土病。アメリカ軍は戦闘より、黄熱病で死者を沢山出しました。ですから、上陸してある程度経つと「黄熱病表」を参照にしてサイコロを振り、ステップロスをします。
さてさて、サンチャゴ攻防戦はアメリカ軍の不手際爆発です。
上陸地点が悪く、サンチャゴへは港を大回りする必要があり、さらに道路とも離れているため、それだけで遅れるんですわ。トホホ。
史実では、Aの地点から上陸してるんですよ。でもジャングルを進撃するのって、ヤバクない?と、違う地点にしたんです。クスン。
何とか、スペイン軍が「降伏勧告」を受け入れて、サンチャゴ攻防戦は終了
ちなみに、サンチャゴを目指す途中で、アメリカ大統領から「ハバナ進攻」の命令が出ましたが、「大統領、無理っす」と断りました。おかげで、勝利ポイントをスペインに献上しました。


サンチャゴ攻防戦に気を取られていたら、いつの間にかスペイン艦隊も復活。というか、石炭船を増援で受け取ったり、キューバ沖から帰って来たりで、動きが取れるようになったんですね。
スペインはそれを三つの艦隊に分けて出撃。アメリカ沿岸を目指します。
アメリカ海軍は、新造なったオレゴンを旗艦に北大西洋艦隊を編制。スペイン艦隊を迎え撃ったのである。というのは嘘。
この頃の海戦は、相手をなかなか捕捉できないんです。という訳で、スペイン艦隊はアメリカの防衛網をあっさり通過。ニューヨークとボストンを砲撃し、炎上させたのだ。
これにはアメリカ市民が激昂!北大西洋艦隊司令官ワトソン提督の自宅への投石が行われたのである。
北大西洋艦隊の緒部隊は「リメンバー、ボストン!ニューヨーク!」を合言葉に、スペイン艦隊を追撃。快速を生かして逃れた1隻を抜かし、それ以外を海の藻屑としたのだ。ところが、新鋭艦のオレゴンが轟沈!
スペイン艦隊を湧きに湧かせた。

さて、キューバへの第二次上陸はグァンタナモ。多分間違い。
ここの戦闘はスペイン陸軍があっさり降伏。
季節も台風の時期となり戦闘は終了。18ターンくらいでしたかねぇ。
VPは10でしたから、7程足りずアメリカ軍の負け。
でも、オレゴン轟沈かニューヨーク砲撃、もしくはボストン砲撃の、その一つを阻止できれば勝てました。

いや、このゲームは面白ーい!
陸上戦闘に海上戦闘も味わえ、十分に雰囲気も出ています。
表紙とマップの全体図は撮っておけば良かったっす。チト、仕事明けでしたから余裕がなかっなぁ。


 

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