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ウォーゲームのサークル・千葉会のblogです。 毎月、第三週の土曜日と日曜日に例会を行っています。 その報告を主に、代表者のyagiが参加したゲームサークルなどについても、アップしています。
おう!ワイじゃあ。千葉会のyagiじゃあ。
今日はの、千葉会の兄弟分のちはら会に来たんじゃあ。そんでな、今は引退した番長・清原風に送るんでよろしく頼むわぁー!
でわでわ、本日のメインエベントてな、ちはら会で盃を交わしとる、たちばなさんが来とって。自作ゲームの『アニメーカー』を4人でやろう、なったんや。
そのAARを義兄弟のmitsuっさんに頼まれてんのや。mitsuっさんも忙しいちゅうてるから、ここは男yagiが一肌脱ぐつうねん。
では、メンバーのここで4人を紹介するわ。
まずは、神奈川の暴れ竜・たちばなさんがな、タッチー事務所。次に房総の鉄砲弾・kawaさんがkawaプロダクション。上総のB級プロ・mitsuっさんがミッチーワールド。ホンでワイがyagi興業と、こんな配分でゲームは始まったんや。
このゲームを簡単に説明しとこか。自分の事務所で声優を雇ってな、アニメの企画を売り込んでや。そこからテラ銭を稼ぐんや。このテラ銭を一番稼いだモンの勝ちなるんやで。まあ細かい間違いはあるがな、大きくは違ごとらんだろ。
ではゲームの始まりや。みんなな手元にある企画書に合った、オーディションをやってや、若い衆を集めるんや。あまりイイ子がおらんとチェンジもありやで。おお、忘れとった。企画のチェンジも出来るから覚えといてや。
ここで上手いとこ、アニメの配役を雇って行ってや。若い衆を揃えるのやで。
それで若い衆も揃たらアニメの放映や。企画を立ち上げてな、立ち上げたプロデューサ特権で一人ゴリ押しできるコトになっとる。
で、ゲームの経過や。最初に放映が始まったんは、ワイが立ち上げた『セー●ームーン』でな、主役をウチのイチ押しの林●めぐみ。これが当たって「月に代わって、アンタばかぁ!?」は流行語にもなったんやでぇ。
ウチが次に立てたんはな、『ゲゲゲの鬼●郎』やったけどな、これは主役が決まらんで苦戦しとった。
…………疲れたんで、普通にします。放映されたアニメと視聴率調査の結果、それに稼いだ金額(ポイント)は以下の通りになります。
・タッチー事務所:138ポイント
『レ●ズナー』・声優の半分が交代するも13%以上の視聴率で継続決定。
『フルーツ●スケット』・13%以下の視聴率で好評を博すも経費が掛かり過ぎ打ち切り。
『ガン●ルガー』・放映が遅く6%に届かず打ち切り。
・kawaプロダクション:86ポイント
『ワン●ース』・声優がろくに決まらず6%に届かず打ち切り。
・ミッチーワールド:106ポイント
『金色の●シュベル』・13%以上の好評を得て、主役以外は交代するも継続。
・yagi興業:120ポイント
『セー●ームーン』・13%以上の大好評で継続。
『ゲゲゲの●太郎』・主役が決まらないまま7%で低迷し打ち切り。
しばらく時間を置いてから、第2戦目も行われました。詳しくは記録を忘れたため不明です。
さて、真面目にこのゲームを紹介しておきましょう。大変面白くて、番長清原風では説明が足りないからです。
これはアニメを企画し、声優を雇ってポイントを稼ぐ、多人数でプレイするゲームです。
最初に、プレイヤーは2枚のアニメ企画と、金額(ポイント)を持ってゲームを開始します。アニメの企画書には、題名と6人分のキャラクター、キャラクターの特徴が書かれています。キャラクターの特徴には、男・女、その年令(子供、10~20代、中年、老人)、そしてこのゲームで重要になるのキャラクターの声質が書かれてます。このキャラクターの声質は声優との絡みがあるため、後ほど説明します。
ゲームが始まると、プレイヤーは「声優を雇う」「企画を立てる」「声優を売り込む」「企画を代える」そして「視聴率調査」ができます。始まった当初は、手持ちの声優がいないため、まずは「声優を雇う」をやることになります。
たちばなさんが鬼リサーチしてて、声優は300人以上はいるでしょうか。そこから3人ランダムに選んで出します。
声優は「声優カード」で表現されており、名前にギャラ、そして声質が書かれています。
では、このゲームの肝である声質を説明します。声質には「熱血」「静か」「重い」「優しい」「賢い」「軽い」など、12種類あり、企画のキャラクターにはその内3種類指定されていて。声優さんにも声質がいくつか書かれていますから、手持ちの企画に合った声優を雇うんですね。
それで声優が揃って来たら、企画を立ち上げ・アニメを放映して、立ち上げたプロデューサ特権で一番ポイントの高いキャラクターへ売り込むんです。
でも、自分の手番には一人しか売り込めないため、一つの企画に固執していると、他のプレイヤーから売り込まれて、と。
声優を雇って、売り込み行って、と続けて行く内に、何時かは手詰まりになりますね。その場合は「視聴率調査」を宣言できます。
そうなったら、放映されているアニメに、どれくらいのクオリティの高い声優さんをキャラクターに配分できたか、でその視聴率が決まります。視聴率には6段階あり、視聴率が高くて、声優さんの得意な声質なら、そのプレイヤーに高いポイントが当てにできます。というのは、ランダムにポイントカードを配るため、実際にいくら声優さんが稼いでくれるかは、その時まではわからないのです。そしてその企画で稼いだポイントを合計し、企画の継続ポイント以上なら、その企画は次のクールも放映されるんです。
こちらが絶好調な番組。6人のキャラクターが決まって、しかもその声優さんが高い質を得ています。
さらにポイントカードには、「急病」と「引退」があり、「急病」だと、声優さんに何等かがあり降板。手元へ戻って来ます。「引退」では、声優さんが文字通りに引退してしまいます。たちばなさんは、ついつい「はい、死んだぁー」と言ってしまい、その声優ファンから顰蹙を買っているそうな。
ですから、「キャラクターの声が代わったよ」とか「あの声優さんは引退しちゃったよ」ということになるんですね。
ゲームは事前に決めておいたポイントに誰か達したら終了。今回は60ポイント持ちで始めて、100ポイントになったらオシマイ。足りないならゲームは継続します。
さてさて、実は私にしろ、mitsuさんにしろですね。アニメはあんまり見てなかったんですよ。特に新しいのはお手上げ。
でも、アニメ好きなら声優さんを眺めてるだけでも楽しめますし、企画に実際の声優さんも書かれているため、それはそれで楽しい。
私はアニメというより、企画を立てて「お前ら、ウチの企画を育ててくれよー」と押し売りするのが良かったですね。
mitsuさんもアニメ詳しくないため、純粋にポイントを稼ぐプレイに徹してました。
何より、アニメ好きなら、好きな声優さんを雇って、それを自分の立てたアニメのキャラクターに当て嵌める。いや、眺めてるだけでも楽しめます。
私の娘はアニメが好きで、その周りにも「類友」で何人か同じ趣味の仲間がいます。その子達を誘って遊んだら喜ばれるのは間違いない。もうお父さんの株が暴騰ですわ、わははのは。
最後に文句ひ一つ。文字が小さくて、40代には辛いっす。是非、ゲームメーカーに売り込んで、同人ゲームから格上げしてくだされ。
全く関係ありませんが、こちらが我が家の最寄駅で見付た落書き。
どんな摂政なんや?
久々にちはら会に参加しました。
対戦したゲームはCMJ『DRIVE TO THE BALTIC!(ドラバル)』。
人気があるものの、なかなか敷居の高くて手が出ないゲームです。今回は珍しい作戦級ならお任せの金吾さん。
時間もありませんので、余談を一切省きリプレイのみで行きます。
『ドラバル』セットアップ
こちらがセットアップの写真になります。
背景を紹介します。
1944年夏、バグラチオン作戦でドイツ中央軍集団は壊滅寸前に陥る。さらに危険だったのが、中央軍集団の残余と北方軍集団との間に広大な空隙が開いていたこと。
ドイツ軍の参謀部は、その潜在的な危機を読み取っていたが、ヒトラーは政治的配慮を優先し対応を拒否していた。
7月になり、ソ連軍は行動を開始した。
目指すは戦略的に重要なリガ。それは北方軍集団を分断する結果にも繋がるのだった。
『ドラバル』1ターン終了時
ソ連軍はリガを目指して突進する。ドイツ軍は(写真ではわかり難いが)大河に沿って戦略移動で部隊を展開。
ソ連軍の奔流を受け流すのに成功した。
さらにソ連軍の失策は、中央軍集団を包囲する活動と北方軍集団諸部隊の捕捉を狙わなかったこと。
セットアップが決まっているので、何をすれば良いか分かっていれば、組み立てられるのだ。
これにより、ドイツ軍は予想以上の部隊を撤収に成功する。
ドイツ軍を驚かせたのは、強固な戦列を組んでいる北方軍集団へ向け、ソ連軍が強襲を繰り返したこと。
これにより、北方軍集団は戦線を後退させることとなった。
『ドラバル』2ターン終了時
ソ連軍に不運が続く。
TtTシステムは行動ポイントをDR(サイコロ2個振り)で決める。しかし、2インパルスに渡ってDRが3と行動ポイントを得られず、ろくな行動が出来なくなったのだ。
ドイツ軍はソ連軍の停滞により、かなりの危険を減じられることとなる。
とくに、西端(写真では右)への突進を戦略移動により封じられたのが大きい。
ドイツ軍の北方軍集団は整然と撤収。中央軍集団もほとんどの部隊を戦線に収容する。
『ドラバル』3ターン終了時
ソ連軍は快速部隊に続き、徒歩の部隊も前線へと到着する。それにより、戦車と歩兵の大部隊でドイツ軍の戦線に圧力を加えて行く。
その目的はリガとリガストランドの分断だ。
両都市の間に広がる湿地帯で激戦が展開される。
『ドラバル』4ターン終了時
湿地帯での激戦は、ソ連軍がもう一息の地点まで進出する。
しかし、このターンに現れたドイツ軍戦車旅団が戦線に到着。これにより、ソ連軍は攻撃を断念することとなった。
他にも、圧力を加えたソ連軍だったが、どの地点もドイツ軍に封じられてしまう。
撮影フェイズを終えた時点で、金吾さんは投了を申し出た。この戦況では仕方がないだろう。
この対戦の後にも、立場を入れ替えて一戦しました。
これは錬度の上回るyagi・ソ連軍の突進を金吾・ドイツ軍は描き回されて終了でした。
ちはら会全体としては、参加者が千葉会より上回るという盛況でした。
しばらく姿が見られなかったmoritaさん、初参加で東京湾を越えてきたたちばなゆうさん、それに常連が多数。
こう言った盛況さは連鎖するので、次回からの千葉会も盛況になるんでしょうね。
『三国志演義』での大敗を終えて、「僕は悪くないんだ」と不貞寝していたら、ルセロさんが「おっさん、手軽なASLやろうぜ」と。こちらもお昼のアルコールが抜けているので、受けて立ちます。
それでASL1『FIGHTING WITHDRAWAL』を選ぶなんて、千葉会の練達にしかできません。
二人ともOB(戦力)やSSR(シナリオ・スペシャル・ルール)を記憶しているため、シナリオカードも確認で覗くくらいでした。
さてさて、熱くこのシナリオを語りますよ。
シナリオカードを見ながら詳しく説明しようと思っていあたら、「A grove of ASL」に和訳がありました。背景などは、こちらをご覧になってください。
http://war.game.coocan.jp/ASL/?Scenarios%2FASL%2F001%20Fighting%20Withdrawal
では、簡単に。1941年9月2日、フィンランド軍は'39年の冬戦争で失った地域を取り戻すべく、反撃を行いました。その反撃は各地で成功し、ソ連軍は危機的状況となりました。
ソ連軍は犠牲的な後衛を残し、撤退を行います。その一部が第131大隊で、襲い掛かるフィンランド軍を切り抜けて逃れる必要に迫られました。
担当はDR(ASL用語でサイコロ2個振り)し、フィンランド軍をルセロさん、ソ連軍を私・yagiとなりました。
兵力はフィンランド軍が16個分隊、指揮官3(9-0、8-0×2)名、MMG×1、LMG×3。ソ連軍が14個分隊、指揮官3名(8-1、8-0、7-0)、MMG×1、LMG×2、それに?×8。ソ連軍はHIP(初期隠匿配置)を2個分隊行えます。SSRに、天候は乾燥、東へ向けて弱風、U6とG2の建物は両レベルとも火炎、そしてソ連軍は弾薬減少などとありますが、知らない人間や初心者にはチンプンカンプンでしょう。
このシナリオは難易度が高過ぎて、知らずに初めてやってみて挫折した人間は多いに違いありません。しかし、やればやるほどこのシナリオの奥深さが理解でき、千葉会のASL組では最もプレイされているシナリオの一つです。腕を磨きたい方は、是非挑戦してください。
では、SSRの意味を解説して行きましょう。まず「天候は乾燥、東へ向けて弱風、U6とG2の建物は両レベルとも火炎」の三つは連動しています。火災が発生していて、風により煙がたなびいていて、そして他の地域へと延焼の可能性があるのです。煙がたなびくことにより、それを利用してフィンランド軍は前進を計画できます。
ソ連軍の弾薬減少は機関銃が故障し易くなるだけでなく、火線(Fire Lane)も引けなくなります。これは防御側としては厳しいです。そして分隊も射撃で6ゾロを出すと、一つ下の部隊へと置き換えます。例えば、4-4-7が射撃で6ゾロを出したら、4-2-6へと置き換わるのです。4-2-6は徴集兵で、MF(移動力)が3へと落ちますし、白兵戦でも不利を被ります。そして混乱すると士気が5になり、戦線への復帰が見込めなくなります。
写真はセットアップが終わったところ。
千葉会で、いや、日本で一番対戦数が多いルセロさんが相手です。慎重に慎重を重ねました。時間をかけて防衛計画を立て、一線目、二線目、それ以降の展開も読んで配置を行いました。
私も久々のASLでしたので、しかも相手がルセロさんです。緊張を強いられました。そう、心地よい緊張です。
写真をご覧になってください。
赤の点線がソ連軍の射撃予定です。こうやって残留火力を残して行き、フィンランド軍の前進を阻止するつもりです。いや、正確に言えば、阻止はできませんが、損害を与えるのと同時に、若干の遅れを狙ってます。1ターンにソ連軍が犠牲にするのは、AとBのユニット。
?を重ねてダミースタックは作っていません。ルセロさんくらいの錬度になると、どこがダミーであるか読んでしまうからです。特に、このシナリオでは。
HIPは右翼にへと集中させています。いつもは両方の前進経路へと配置するものなんです。
しかし、ソ連軍の布陣が左寄りなので、おそらくフィンランド軍は右翼を崩しに来る。その場合に、痛烈な阻止火力をお見舞いするのです。上手くいくかは判りませんが。
フィンランド軍の配置も解説しておきましょう。
やはりソ連軍の右翼へと兵力を集中しています。えっ、分からないって?では、ちょっと見で計算しましょう。フィンランド軍のスタックはC~Gまであります。CDEGのそれぞれ3個分隊。Fには2個。後は、HS(半個分隊)が二つでちょうど16個ですね。
C~Eまでで10.5個分隊があるので、全兵力の2/3を投入していると言っていいです。
ルセロさんはさすがベテランで、兵力を安易に敵が読めるようには配置していません。どう言ったことかといえば、指揮官や機関銃が一番上に乗っていないのです。スタックの一番上には、ただの分隊(6-4-8)かHSしか見えないようにしているのです。スタックの中身を確認するには、それなりの情報を相手に与えるため、こちらも安易に行えません。こうやって、腹の探り合いを行うのです。
写真で目立つのは青い点線ですね。
ルセロさんは2レベル(3階)へMMG+6-4-8を配置しています。その遠距離射撃で、ソ連軍の後退を阻ばむのです。こちらとしては、やって来たな、です。
さあ、いよいよゲーム開始です。
この写真は1ターンのフィンランド軍が移動フェイズを終えたところになります。
フィンランド軍の準備射撃は1ヶ所。ソ連軍のFに対するものでした。11火力+2DRMは、NMC(ノーマル・モラル・チェック)で、ソ連軍のDRは6ゾロ。ELR失敗で置き換えとともに、不運で損耗を被りました。ここの4-4-7は一気に2-2-6の混乱状態へとなってしまいました。これでは9-0のコミッサール(政治士官)と言えど、回復に成功することは見込めません。
ここでコミッサールを解説しておきます。独ソ戦開戦当初、ソ連軍は指揮官の不足に悩んでいました。何せ、スターリンの粛清により、反乱の濡れ衣を着せられて大量に処分されてしまったのです。特に優秀な連中は。そこで不足を補うべく、政治的に優秀な人間を投入したのです。彼らは冷酷さで有名で、ASLでもその威力を過剰に発揮しています。混乱したばかりのユニットはDMカウンターを上に乗せられ、+4DRMを受けるため、早々に回復はし難くなっています。ところがコミッサールは、DMの影響をなくし、さらに士気も一つ上乗せします。ですから、7の士気である分隊がコミッサールによる回復を受けると、DMが乗っていてもDR8以下で回復します。だいたい回復は建物が森で行われるため、DR9以下で回復となり、その効果は絶大です。コミッサールの悪影響もあります。もし回復に失敗したら、そのユニットは一つ下へと置き換えられますし、置き換えができないならば除去されてしまいます。これは臆病者をコミッサールが撃ち殺してしまうのです。そしてコミッサールが凶暴化したら、同じ地域にいる皆さん引き連れて突進してしまいます。
さて、話を戻します。2-2-6は混乱すると士気は4となってしまいます。コミッサールと建物によるボーナスを受けたとしても、DR6以下でなければ回復しません。それに失敗すると除去です。要は、41.6%でコミッサールが撃ち殺してしまうのですね。
続いて移動フェイズとなります。
ASLは移動のゲームです。それだけ自軍を効率良く前進させ、相手の射撃を無効にできるかが、このゲームの全てと言っても過言ではありません。
青の実線がフィンランド軍の移動経路。赤の点線がそれに対するソ連軍の射撃(正確には防御臨機射撃)です。緑色の1~4のカウンターが残留火力です。防御臨機射撃を一旦受けると、そのヘクスには残留火力が残ります。これは、狙って撃たれてはいないが、射撃を受けている、ということです。この残留火力をどこに、どれくらい置いていくかも、プレイヤーの判断が重要になるのです。
さすがルセロさんです。巧妙に前進を行っています。
ソ連軍の左翼、Eの円内にあるユニットは撃たせてくれませんでした。
そしてHSを先兵にして射撃を誘い、主力は残留火力の最も小さいヘクスを通って前進しています。
ソ連軍の前衛であるAとBは、その義務を果たしました。
前進するフィンランド軍へ向けて、臨機射撃、連続臨機射撃、そして緊急防御射撃まで行いました。
防御側の歩兵ユニットは、臨機射撃を行え、制限ができるものの連続臨機射撃も行えます。そして隣接するヘクス(正確には地域。隣接するヘクスでは高度の違いもある)に敵ユニットが入って来たら、緊急防御射撃も行えます。しかし、その射撃のDRをNMCの結果として適用します。ですから、DRが良ければ問題ありませけど、悪い場合は敵には何も効果がなく、自分が混乱する結果のみとなってしまいます。千葉会ではこれを根性撃ちと呼んでいて、日本中に広まっています。
それでもフィンランド軍に囲まれて逃げようのない部隊です。白兵戦に巻き込まれても勝てる見込みはありません。それならば、ASLで怖いもの。-DRMを期待して射撃を行いました。しかし、結果はDRに恵まれず自軍のみ混乱。それでも義務を果たしたのです。
ソ連軍にもツキはありました。
Cのソ連軍はDにフィンランド軍が突進して来ましたので、白兵戦に巻き込まれ恐れがありました。残留火力が一番上に乗っているため分かりませんが、Dのフィンランド軍はPINと混乱により止まっています。当然、フィンランド軍は白兵戦を狙い、一波の分隊がPINで止まると、2波目を送り込みました。フィンランド軍が残留火力を潜り抜けたため、ここでソ連軍はCの連続臨機射撃、さらに緊急防御射撃まで行い、何とか混乱させるのに成功しました。Dのフィンランド軍は指揮官の二人のみ突撃できますが、4-4-7を相手では危険です。白兵戦は断念となりました。
マップの右を見るとフィンランド軍2.5個分隊、ソ連軍HSが置かれています。これは、この列で除去された部隊です。千葉会では『FIGHTING WITHDRAWAL』を対戦する際に、こうやって損害を勘定しています。
両軍の損害は、この時点ではこんなモノ。
フィンランド軍の1ターンを終えた時点になります。
動きがあったのは、ソ連軍の右翼。
Bまで前進して来たフィンランド軍HSは、Aから最終防御射撃耐えますが、狙撃兵により混乱。後退を強いられます。
撃退に成功したソ連軍4-4-7はCからの射撃により混乱し、後退するハメに。
ソ連軍の混乱した後衛部隊を逃さないように、ルセロさんは包囲(Encirclement)を決めて捕虜にします。この辺は手堅いところです。
そして突撃フェイズで前進。現状では、ソ連軍の防衛計画は予定通り。フィンランド軍はソ連軍の右翼で着実に前進を行い、損害が多かった左翼では慎重に歩を進めます。
写真はソ連軍の1ターンを終えた時点。第1ターンの終了時です。
ソ連軍はAを射撃しました。
フィンランド軍の反撃と次のターンでの行動、ソ連軍の兵力と配備を計算しても勝負でした。
8火力±0DRMのDRはピンゾロ。1KIAにより、フィンランド軍へ大損害を与えることに成功したのです。
その他はジリジリ後退。Bの4-4-7は元にいたヘクスで粘るかどうか、少々悩みました。しかし、このターンにこちらのDRが良かった分、悪くなることも大いに有り得ます。逆に、あちらのDRが悪かったのが、良くなることも有り得るのです。どちらでも、防御するソ連軍には危険です。手堅く後退しました。
この時点でフィンランド軍の損害は4個分隊に達しています。これはソ連軍の射撃による物もありましたが、MCで6ゾロの不運で損耗を被る場面も多発しました。経験から言えば、多い部類に入っています。ルセロさんも「これは負けたかも知れない」と唸ります。
負けたかも、と思ったDRはこのターンに転じます。
フィンランド軍は兵力を右翼(ソ連軍から見てですが)へと集中します。
準備射撃は青の点線だけ。11火力+2DRMの射撃でソ連軍の要が混乱してしまいます。それでも、ソ連軍から考えると「まだまだ」でした。HIPの後衛がいましたし、残る2個分隊の内で、一つでも後退できれば問題なかったからです。いや、問題が少なかったからです、が正解ですね。
しかし、そこはルセロさん。ソ連軍の撤収を簡単な許しません。
戦線を維持している、ソ連軍の防御射撃と緊急防御射撃を誘うように、部隊を動かしたのです。しかも、ソ連軍の射撃を受けて、ヒーローが誕生し(A)、それがソ連軍の退路を遮断しています。
フィンランド軍の移動が-2DRMを受ける、それに自軍の退路が絶たれる以上、根性撃ちを選択するしかありません。ところが、DRの流れはイカンともしがたく、あえなく根性撃ちした連中は混乱してしまい、フィン子のヒーロー(A)が後方を遮断したとですよ!
これでソ連軍の右翼は完全に崩壊。このままフィンランド軍の前進を許すと、ソ連軍の敗北は決定的になります。
さて、ルセロさんはさすがでした。赤円内が混乱したソ連軍右翼。がっかりだよ!
フィンランド軍の右翼(写真では左)では、急速な前進を諦めて手堅いものへと変換しています。若干はBのソ連軍により、フィンランド軍の前進を留めることに成功しています。それでも、Cの隠蔽ユニットは撃たせてもらえず、ただ静観しているだけした。
優勢な地点への兵力を集中させる見切り、そして自軍に流れが寄せていると判断した際の手際など、参考になります。この写真で言えば、ソ連軍の左翼へは2.5個、中央には0.5個、そして右翼へは5.5個と、その見切りが読み取れると思います。除去されているのが5.5個、後方の残地部隊が2.5個。残りの2.5~3個分隊はスタックに隠れているか、除去で足りないかですね。
細かい計算はともかく、フィンランド軍は巧妙に寄せてきて、ソ連軍を崩すのに成功しています。
こちらの写真がフィンランド軍2ターン終了時になります。
ソ連軍は右翼でフィンランド軍の撃退に成功していますが、左翼が完全に崩壊しています。Aは潰走場所がなく、2階へ逃げたコミッサールと分隊。ソ連軍としては、フィンランド軍が右翼へと集中させることは見えていました。左翼と比べると弱体だったからです。
それでも、ここまで追い込まれるとは思いませんでした。この内の1~2個は離脱に成功し、後方で戦線の構築をすると計算していたのです。ここでソ連軍の計算は全く狂ってしまいました。
ソ連軍の右翼は崩壊しましたが、左翼の兵力は健在です。
これを右翼へとスライドさせれば、十分にフィンランド軍の前進を阻めると計算していました。というより、それしかないかな、と。
そのソ連軍の思い通りには行ってくれません。
まず、右翼へとスライドさせようとしたAの分隊が、迂回しているところを2レベルのフィンランド軍MMGから狙い撃ちを喰らいKIAで除去!
さらに、右翼へ送るべく移動させたBの分隊は、迂回したところを撃たれて、こちらもKIA。5火力でも3火力でも、-2DRMだとキツイ打撃を受けてしまいます。混乱するのは覚悟の上でしたが、KIAには参りました。ASLの格言で「悪い動きをすると、DRは悪くなる」の通りになっています。
ソ連軍で後退できたのは、すでに後方にいたCスタックの8-1+MMG4-4-7。それと写真の外になってしまいましたが7-0+LMG4-4-7だけです。厳しいなぁー。
そして両軍の予想外だったのは、Eのコミッサールスタック。これが回復フェイズで復活し、隣のフィンランド軍大スタックへ射撃を加えました。ところが、8火力+1DRM(階下を押さえられているため包囲になり、その+1DRMが加算されます)で、そこそこ当てにできる射撃でしたが、戦果は上がりませんでした。そしてフィンランド軍のお返し射撃を受けて分隊が混乱し捕虜に。仕方がないので、残ったコミッサールは(この写真では2階のままですが)階下へと、単独で白兵戦を仕掛けに突撃しました。勝ち目は全くなかったのですが、混戦へ巻き込むのに成功。十分に役割を果たしてくれました。
ソ連軍の崩壊を見たフィンランド軍は慎重に前進します。写真は3ターンのフィンランド軍が終わった時点になります。
その典型的な部分がソ連軍の右翼へと対する「寄せ」です。無理をすればもう1ヘクス前進できましたが、ソ連軍の8-1+MMG4-4-7が待ち構えているため、次のターンで攻撃すべく、布陣を整えることに専念しています。これは簡単なようで、実際にやるのは難しいことです。CXとヒーローを組み合わせることにより、DRMの不利を帳消しさせています。そのヒーローも単独で「撃ってもいいけど大火力がまってるぜ」。
逆に中央は兵力を目一杯引き抜いています。ここには1.5個分隊しかいないのです。それでも、圧力が掛かっているため、ソ連軍は慎重な行動を取る必要があります。
左翼はソ連軍の後衛が1個分隊残っていたため、無理をせず前進させています。ソ連軍の後衛が混乱しており、フィンランド軍がここまで進んでいるのを考慮して、両軍の行動を考えてみました。フィンランド軍は準備射撃を行っていないのは明白です。それならば、もっと前進ができていないからです。では、ソ連軍が混乱しているのは何故でしょう。それはAにフィンランド軍の混乱したユニットがいることで答えは出てきます。ソ連軍が混乱するのは、自軍の根性撃ちかフィンランド軍の前進射撃によってです。この後衛部隊が潰走をできているということは、後方を遮断されなかったことになります。無理して根性撃ちを行い、混乱していれば、後方を遮断される危険は十分にあったでしょう。しかし、それができなかったということは、フィンランド軍の前進射撃により、混乱させられたのが最も有力になります。まあ、フィンランド軍の兵力が足りなくなり後方を遮断できなかったとか、白兵戦を嫌って自発的混乱によって逃げたとか、も考えられますがね。
さて、先のターン触れた7-0+LMG4-4-7が写真の下に写っています。ここまで後退してきたんですね。
ソ連軍は先のターンで不用意に後退し、兵力を損じたことに懲りていたので、主に止まることを選択しました。
Aの分隊は1ヘクスのみ移動しています。ここから次のターンにBへと射撃。一気に下げた7-0+LMG4-4-7の射撃と連動して、この方面を遮断できると踏んでいました。
8-1+MMG4-4-7はフィンランド軍主力とガチンコ勝負を挑みました。理由としては、後退するにしても迂回したらヒーローの1火力-3DRMを喰らうためと、フィンランド軍の火力が高くても多くの+DRMを被るため損害は少ないとの判断でした。この射撃戦ではお互いとも戦果がなく終わりました。
今気がつきましたが、7-0指揮官をDの建物へと置いておくのも手でした。そうすれば、フィンランド軍は開豁地を通るのを強要される結果となったのです。当時は思い浮かびませんでした。
写真はソ連軍の3ターンが終わった時点です。
4ターンのフィンランド軍回復フェイズに、風の変化でピンゾロが出ます。
長い間、このシナリオを対戦していますが、風の変化が起こったのは、これで2回目です。さて、どのように変化したかdrしてみると「風力が1 段階低下」。そう、弱風だったので、風がなくなったのです。これにより、吹き流されていた煙もなくなったのです。お陰でソ連軍とフィンランド軍がガチンコで睨みあいことになりました。
ちょっと進んで4ターン終了時になります。
さすがにルセロさんです。こちらの思った通りに撃たせてくれません。フィンランド軍は手堅い前進を行いましたので、痛打を与えることができなかったのです。
最初にヒーローとHSを前進させます(A)。この時点ではソ連軍は撃てません。主力が動いてないからです。次に、白兵戦用に6-4-8を8-1+MMG4-4-7の隣接するヘクスへと前進させます。これでも撃つのを控えました。そして、フィンランド軍の主力はこちらが撃たないのを確認して、1ヘクス前進してオシマイ。火線が引けると助かるんですけどね。そうすれば、Cの点線に残留火力を置いていけるのでした。弾薬減少なので仕方ありません。
ソ連軍は防御射撃で、主力、それから隣接しているフィンランド軍の順番で射撃を行いました。ところが、流れがフィンランド軍へ寄せているため、全く効果ありません。せいぜいPINくらいだったでしょうか。これでソ連軍の右翼は完全に崩されてしまいました。
ところがところが、勝ち目のない白兵戦と思れていましたが、「勝負の1-4!」でDRは4。損耗でゾロ目が出て、6-4-8二つは2-4-8二つと急速に弱体してしまいました。
さて、ソ連軍左翼も似たような状況です。
後衛の4-4-7が妨害しましたが、フィンランド軍はピンゾロを出して押し通ってしまいました。そのため、戦意高揚状態(Fanatic黒いマーカー)になっているユニットが見えます。ちょっと余談ですが、ASLの和訳が公開されていて、重宝しているのですが、戦禍と戦渦が入り乱れていますねぇ。まあ分かりますから、いいんでしょうけど。
そこへソ連軍の7-0+LMG4-4-7が準備射撃で撃ち込みましたが、やっぱり効果ナシ。がっかりです。
5ターンの終了時です。最終局面と言っていいです。
フィンランド軍も残りのターンを考えると、損害も省みず突っ走るしかありません。実際、その通りにしました。
もう、写真の経路をご覧になってください。フィンランド軍は道路を前進していますでしょ。
細かいことを説明することはありません。ソ連軍は出来る限り引き付けて、射撃を行いました。右翼では定石となっているHIPが現れ一部を撃退。そのままフィンランド軍の撃てない地点へと後退しました。左翼では7-0+LMG4-4-7が1個分隊のみ混乱させただけでした。それも撃った場所が悪く、潰走と言う名の前進をされる始末。まあ、兵力がないので仕方ありません。
ずっと白兵戦中の連中は、もうゲームに関与しません。一応、DRはしますがね。そうそう、延焼のチェックも関係ないところではやっていません。
6ターン、ソ連軍の投了した時点です。フィンランド軍の移動フェイズ途中になります。
フィンランド軍は右翼から動かして来ました。やはり、損害無視の開豁地を突っ走りです。ソ連軍はBの臨機射撃を控えました。本命のAスタックが動かなかったからもあります。しかし、反省すべきことですが、左翼の危機に気を取られたからです。そこを突破されては敗北は決定的で、それを妨げることは至難の技だったのです。後ほど、ルセロっさんに「撃つべきだったよ」と散々指摘されました。そうすれば、Aのスタックは安心して前進し、HIPのままだったCの前面を通ったハズだと。確かに、そうでした。こちらは、撃ったら読まれてしまうとか、変な気を回してしまいました。
そして左翼の2-4-8が前進し、ソ連軍の4火力-1DRMと2火力-1DRMを潜り抜けた時点で投了を宣言しました。残る左翼のフィンランド軍を妨げる手段がなかったからです。と、思い込んでいたんですがね。フィンランド軍の左翼を一つでも妨害でき、右翼の射撃が上手く行き、その生き残った4-4-7一つでも盤外脱出できればVP的にギリギリだったのです。まあ、全て上手く行ってですが。可能性は低いもののやって見る価値はありましたね。
敗因もはっきりしています。「2ターンのKIA二つ」です。この分隊が生き残っていれば、左翼のフィンランド軍は突破が喰い止められる可能性は十分にありました。そうすれば、右翼のHIP二つの価値は、相当に高まっていたのです。残念ですが、これがASLです。
今は素直に敗北を抱きしめましょう。
今回から記事の順番を変えてみます。
千葉県内の盟友・mitsuさんが主催するちはら会へ参加して来ました。
私は仕事明けだったので、都内からルセロ号@ヤーボ君付きに便乗させてもらいました。
真夏の千葉方面でしたので、渋滞を心配していましたが、30分遅れで到着しました。まあこんなモノと言ったところでしょう。
ルセロさんとヤーボ君を引き連れ会場入りすると、満面の笑みを浮かべたmitsuさん、そして今回新らたに参加してくれた2名が、出迎えてくれました。この日のちはら会は盛況で、朝一番・昼過ぎ・夕方と、ぼちぼち参加者が現れ合計11名を数えました。
やっぱり、地道に例会を続けて行けば、参加者は増えるモノですよね。遠回りのようで、ウォーゲーム普及には、これが一番効果がありますから。まあ、自分がやりたいという気持ちがないと続けはられませんけどね。
さて、新規参加の2名ヒロシさんと寿さんと自己紹介を済まし、何をやるか相談しました。
私が持ち込んだのは、ルールブック各種にサイコロ、そしてダイズカップに使っているリラックマ・ボウル&新兵器のポニョのラーメンどんぶり。ダイズカップとしては口が広いので、出目を確認し易く、リラックマよりポニョの方がよさ気でした。サイコロを振った時の音もよろしいし。
あら、話しが脇道に逸れました。
まあ簡単に言って、ゲームは持ち込んでいないぞ、と。ヒロシさんに聞くと、彼も持ち込んではいない。
さて、どうするかと言うと、ヒロシさんのリクエストでmitsuさんがツクダ『JABRO』を持参。これを対戦することになりました。ツクダのウォーゲームで記念すべく第一作目になります。
いやー、私も30年は経ってないでしょうが、それくらい前にやった以来です。
ルールは、まあSLのパクリですから、テキトーにやればどうにかなるだろうと、いつものノリです。
SLのパクリと言われても、知らない方もいると思うので手順くらいは説明しておきましょうか。先攻の準備射撃⇒移動⇒相手の防御射撃⇒移動した前進射撃⇒白兵戦⇒後攻の準備射撃⇒移動⇒相手の防御射撃⇒移動した前進射撃⇒白兵戦。これが1ターンです。これは全くSLと同じです。イメージ的には「援護射撃をして前進。相手の射撃を潜り抜けて、撃ち返す」というノリです。それから、ルール的に回復もあるにはあるのですが、あんまり意味はありません。射撃を受けて滅多にない気絶すると、その回復だけですから。mitsuさんのお勧めで、防御射撃と前進射撃を同時解決としました。その方がモビルスーツ同士の戦いらしいとの判断です。
さて、シナリオは最初のモノがいいと、『ガンダム大地に立つ』を選びました。はっきり言って、私は知っているんですよ。
このゲームでアムロやシャー、それからガンダムを出しちゃあいけないって。あまりにも、それらが強すぎてゲームにならないんですよ。だから、テキトーに兵力を選んで、架空シナリオを作った方が面白いんです。下手すると、アムロとシャーがタイマンやって、勝った方が残りを刈り取るという展開になるんです。いや、下手をしなくてもか。
さてさて、文句はここまで。ゲーム開始です。
こちらの写真がマップにユニットを並べたところ。今風に言えば、セットアップを終えたところです。
ひどい話しなのですが、配置では「ジオン軍はマップの上、連邦軍はマップの下に並べる」、さらにガンダムは「3ターンに右に置く」とありました。シナリオの解説には、マップの並べ方がありますから、わからんこともないのですが、もうちょっと何とかならんのか、と首を捻ってしまいました。
写真では左がルールでの上、右がルールでの下になります。ですからガンダムは写真の上から出てくるんですね。
写真でマップの両脇に見えるのが、mitsuさんお手製のカウンターシート。えー、普通ならモビルスーツ(これだけでもこっ恥ずかしい)にシールドやライフル、サーベルの武器を重ねるんです。でも、これをやると動かし難いので、カウンターシートに武器を置くようにしているのです。当然、お手製サマリーもありーです。さすが、B級ゲーム愛好家のmitsuさん。やることがお茶目です。
ジオン軍の戦力はザクが2機。ジーンとデニムが乗ってます。連邦のそれはミサイルバギーが3輌と3ターンにガンダムが現れます。後には、無敵の威力を発揮するガンダム+アムロですが、このシナリオはいきなり乗ったため、アムロは「こいつ動くぞ!」と下手ぴーですし、ガンダムにはビームサーベルしか武器はありません。
勝利条件は相手を全て除去した方が勝ち。そうでなければ引き分け。
で、ゲームが始まってすぐに、どちらかが逃げ回れば引き分けになるのでは?と疑問が湧いて来ました。持ち主のmitsuさんにそれを聞くと、「あー、だからそれやっちゃぁダメなんですよ」との返事。やっぱり。
ゲームは進み3ターン、いよいよガンダムの登場です。本当に40半ばでガンダムと連発する自分が恥ずかしいっす。でも、逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ。
それまでザクのお二方はスタックして中央を進んでいました。ミサイルバギー(WME、言っておきますけど、呼び名が違うとか突っ込みはいりませんからね)のお三方は、岡の向こうで待ち構えています。というより、危険が危ないので隠れているんですね。ガンダムさんはこれまた中央から現れました。だって、真面目に考えるの面倒臭いんだもん。
いくら何でもWMEを隠れ続けさせるのは、勝利条件的にOKでもプレイヤーの資質としては如何なのもかと思いまして。
「パンツァー・フォー!」の掛け声とともに前進させました。そこをザクの皆さんが押し寄せて、あっという間に1輌撃破。こちらのミサイルも命中しましたが、ザクのシールドを吹き飛ばしただけ。このミサイルは命中するにはしますが、武器を壊すのが精一杯。「この船では勝てない」と愚痴を零しつつ、やっぱり止めておけば良かったと後悔先に立たず。写真は「やめたやめた」と岡の影でガンダムと合流するWMEのお二方。
連邦の後退を見たザクのカップルは、岡を回りこんで前進します。
まあ、折角だから派手にやろうと、あるだけの戦力で連邦は突撃を敢行!
ガンダムは白兵戦、WMEはその援護へとザクに隣接します。そこでですねぇ。ルールを今更確認したら、同じへクスに敵味方がいても、何も制限がないんですよ。ですから、ザクはマシンガンでWMEを狙い撃ちにして、白兵戦へ縺れ込みます。WME君はザクにミサイルをちゃんと命中させましたが、やっぱり何の戦果がないまま撃破されてしまいました。あーあ。
白兵戦でも、どうやって白兵戦の組み合わせをするか、何も説明はありません。例えば、ASLでは白兵戦を解決する前に、その組み合わせを決めてから、結果を適用します。この辺はSLも同じだったと記憶しています。ところが、このゲームではその説明がないため、複数の敵味方が同一へクスで白兵戦を行った場合に、どうしていいか判りません。どうせ、ツクダの連中もそこまで考えてなかったでしょから、テキトーに決めました。
白兵戦の解決が戦力差によるもので、両方に損害の出る可能性がある戦闘結果表です。ですから、持ち主のプレイヤーが白兵戦に使うユニットを選んでいいことにしました。実は、白兵戦も戦闘結果表が二つあります。一つは接触表、もう一つは白兵戦結果表です。接触表ではあまり損害が出難く、その結果によりもっと損害の出易い白兵戦結果表へと移行するのです。当然、移行しない場合もあります。
今回はいくらアムロが手下手ぴーでも、ガンダムがつお過ぎます。ベテランのデニムが前面に立ち、ジーンを支援に使いました。そんな努力をしても、戦力差は8です。接触表では、武器を失うだけが多いのでした。出た目により白兵戦結果表へと移行しました。これでザク君の撃破できると踏んでいました。ところがところが、出た目が悪すぎて攻撃側が行動不能の結果を適用されてしまいました。ええ、ビームサーベルしか持ってない、ガンダムが動けなくなったのです。
ここでジオン軍の手番。ビームサーベル、というか白兵戦しかできないガンダムに、わざわざそれを付き合うおバカはいません。
という訳で、ザクのお二方は距離を置いてマシンガンをひたすら撃ち込みます。命中するにはするんですよ。何せマシンガンですからねぇ。でもですねえ、ガンダム硬過ぎでサイコロ二つ振って3以下でないと撃破できません。確率では8.3%ってとこです。
「連邦のモビルスーツはバケモンかあ?」と言いつつ、マシンガンを撃ち込んだままゲームは終了。目出度く引き分けでした。今、思い出しましたが、ガンダム君にはバルカンが頭に付いていたのでした。でも、豆鉄砲のバルカンでは効果は望めませんねー。
この対戦中に、ポツラポツラとメンツが到着し、人数も増えていました。このゲームを対戦しているのを見ると、「初めてやったゲームです」とか「昔やりました」との声が聞こえて来ました。当時はガンダム人気が全盛だったので、プレイした人間は多いのでしょう。
このゲームの欠点は、おそらくテストプレイをしてないんでしょう。破綻したシナリオが多いし、ルールにも不備があります。モビルスーツや車両が撃破されても、その残骸は残りません。最初に山ほど戦力があっても、ゲームが進むとマップが綺麗になって行くのは、変な気分です。
当時のアニメを題材にしたゲームは、何かのシステムをパクって慌てて出版されたモノが多かったです。
パクルのが悪いのでなく、ゲームとして破綻しているのがいけないのです。メーカー側の売らんかな、な態度が見えてしまいます。昔のウォーゲーム雑誌の連載で「アニメゲームの功罪」が見受けられました。その中では、なんだかんだと書かれていましたけど、一番の罪である「完成度の低さ」には触れられていませんでした。そう言った記事を見かける度に、何だかなぁとため息を吐いていました。
さてさて、大昔の愚痴はここまでにしておきましょう。
ジャブローの対戦を終えて、観戦武官も誘って自作シナリオをやってみようかと提案してみました。しかし、他のゲームへ触手が動いて、それは没。ここからしばらく、まったりの時間となりました。さしずめ「まったりターン」と言ったところでしょうか。
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