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2010-12-30 18:15

『2ヶ月遅れのASL:ASLの系統』@その3

ASLを始めるに当たって、かなり悩みました。ルールも膨大でしたし、月一の例会だけでは習得するのは困難。もしくはASLだけしか出来なくなるとも。
それでも、出入りし始めたサークルで、千葉会のASLの師匠である、どらさんから声をかけられて。
丁度、私も『Beyond Valor』のユニットを切ったばかりでしたので、その申し出に答えた訳です。それから、2人でやりましたねぇ。それぞれの自宅に寄ったり、会議室を借りたりして。それから、今は開店休業中の日本ASL会にも行って。そこでザハさんやふるきゅさんとも知り合えました。
仲間内でも、ASLに難色を示していた盟友・MMさんも乗ってくれましてね。その後に知り合ったルセロさんやへぼへぼ6+1さん。ホンキチさんや、忘れちゃなんねえ、うおPさんとも知り合えて。他にもたくさんのメンツが増えて、ようやくASLの対戦が一般的に出来るようになりました。札幌への遠征は千葉会のASLメンバーでは、聖地巡礼に近い感覚です。ああ、行きてえなあ。
今考えると。ゴメン、感慨なんてないや。だって、ずーっと面白かったんだもん。
オレから一言「困ったらASLやろうぜ」です。ああ、「そんなゲームやらずにニチロやろうぜ」に比べると、随分落ちてしまいますね。


『2ターンのドイツ軍』

2ターンのドイツ軍は本格的に渡河して来ました。
安全になった“2”橋から、1個小隊で楔を打ってきます。これで合計2個小隊規模の兵力が運河を渡ったこととなります。
“1”橋からは、危険を考慮し、HSを1個だけでした。いや、成功したのが1個のHSだけだったんですね。後方の3-3-7×2個からの射撃で、何か判明しませんが撃退されていますから。
ソ連軍は、基本的に「前衛が危険にならない限り」射撃を行いませんでした。包囲されたり、前進射撃の危険性が高くなければ、撃たなかったんです。

確か、このタイミングだったと思います。
ドイツ軍は半個分隊を前進させ、こちらがOKと言うや否や、「索敵!」と宣言。3-3-7分隊2個から、隠蔽を引き剥がします。こちらも心の中で「上手い!」と唸っていました。予想しない手を使われると、嬉しくなる物です。索敵の損耗で半個分隊は除去されてしまいましたが、その義務は果たしたのです。

さて、ここにザハさんの弱さが出ています。
ザハさんが手堅いんですよ。それは悪くはないんですけど、リスクを取って大胆な攻撃をして来ないんです。問題はそれを相手に読まれてしまう事。
私らみたいな“どらさんチルドレン”は、「マイナス修正さえなければKIAはない」と急激に寄せて行くんです。手堅い行動は、防御には向くんですけど、攻撃には手緩いさが出る、と勝手に思っています。
まあリスクを取ってドツボにハマるのも多いのですけど。
ドイツ軍が○の2階へHMGを9-2指揮官付けて配備しているのは、有効であるとともに、勿体無いと思います。ここからLOSが延々と通るため、迂闊な移動は死を意味します。
ただ、移動の妨害だけなら、マイナス修正が1でも十分だったと思います。「痛い」のは同じですから。
9-2は前のめりに配備しておき、渡河のチャンスがあれば、先頭を切って突進。好機の拡大を狙った方が有効のように。後方からの支援では、相手がその危険性を読めていると、避ける事が出来るのですから。逆に、9-2がこの時点で“B”建物を越えて、石垣に取り付いていたらと思うと、ぞっとします。そこから撤収したソ連軍は、森を頼りに抵抗を試みています。森のTEM(地形効果)は+1のため、9-2の指揮を受けた射撃を喰らうと、マイナス修正となってしまいますのです。これで兵力を削らるのはキツイのでした。

それにドイツ軍には火力の組み方に工夫がありませんでした。歩兵火力にはIFTとIIFTがあります。普段から我々はIIFTを使っているのですが、これには微妙に火力の上がる位置が違っているのです。
IFTはスコード・リーダー時代からの1、2、4、6、8、12、16…、と火力が分けられていて。射撃の効果の目安となる、NMCのDRが、1火力⇒DR4、2火力⇒DR5、4火力⇒DR6、6⇒DR7、8火力⇒DR8、12火力⇒DR9、16火力⇒DR10、16火力⇒DR11…、となっています。私やルセロさんなどは、だいたい体に染み付いていて、DRを見た瞬間に「ノーマル(NMC)」とか「ワン・モラル(1MC)」とか、口に出てしまいます。
これがIIFTでは、1~8火力までは同じなのですが、11火力⇒DR9、19火力⇒DR11、と少し違っています。まあ19火力はを組ませるのは、手間なので省略しますが。
これをドイツ軍が活用するなら、4-6-7×2とLMGで11火力となり、効率的になるのです。このシナリオのドイツ軍は、15個分隊とあまり多くはなく、機関銃は8個と多いため、LMG4-6-7を5個作っておき、その付近に4-6-7を配備しておいて11火力。これに8-1指揮官をスタックさせれば、効果的な火力グループを組み合わせられました。
ソ連軍は、そのような細かい芸当はできなくなっており、ドイツ軍を優遇しているのかなと思っています。
ソ連軍の自動火器ボーナスを持っているのは、5-2-7と6-2-8のため、かなりの接近戦にならないと、自動火器ボーナスを発揮できません。
自動火器ボーナスを考えると、一番優遇されているのは、ドイツ軍の5-4-8分隊だと思っています。前進射撃では、4ヘクスの射程で4火力を発揮出来るからです。額面が6火力の、ソ連軍の6-2-8分隊、アメリカ軍の6-6-6分隊と6-6-7分隊でも4火力。額面が7のアメリカ軍の7-4-7分隊とドイツ軍の8-3-8分隊は5火力です。4火力も5火力も、ほとんど効果は同じです。そして攻撃では4ヘクスでの射撃が、最も多いのです。これを考えると、ドイツ軍のエリート分隊である5-4-8は優遇されているのかな、と。
LMG5-4-8分隊が2個にじり寄って来ると、16火力を発揮出来るため、かなりの脅威になります。
ちょっと余談に逸れましたが、普段なシナリオであれば、2・4・6・8…という組み合わせで良いのですが、このように大きく長いシナリオなら、有効な火力を見切わめ、組み合わせるべきです。ちょっとずつですが、ボディーブローのように効いて来ますから。

上の写真が2ターンのドイツ軍が終わったところです。
さあ、ここからドイツ軍が指先だけでなく、手を伸ばして完全なロックアップとなっています。力比べです。


『2ターンのソ連軍』

ロックアップと言っても、ソ連軍はドイツ軍とまともに力比べをすることはありません。火力や指揮官的に勝ち目がありませんから。
そこでジリジリと前線を下げています。
ドイツ軍は、下がるソ連軍へ射撃を行う事が出来ません。
実は、この辺りが最もソ連軍は苦しかったのです。ソ連軍が右翼へ配置した4-4-7分隊の内、1個は捕虜に、1個は勝ち目の低い白兵戦に巻き込まれ、1個は混乱から立ち直っていません。ですから、右翼の手勢は2個分隊しかなかったのです。
ここでドイツ軍が、移動フェイズを終えたソ連軍へ射撃を喰らわせられるように寄せて来ていれば。ソ連軍もかんり苦しい判断を強いられるところでした。

上の写真がソ連軍の終えたところになります。
この布陣もザハさんが「yagiが差す(開豁地を突進して来る)」事をやって来ない、と読んでです。
まあ、いつものようにビックマウスしてますけど、それも終わって随分と落ち着いてから言える事です。
何せ、ザハさんとの対戦成績は負け越しているのですからw。
写真では、隠蔽“?”カウンターが乗っており、分かり難いため、隠蔽をない状態をVASLで再現した図から解説しましょう。

ソ連軍は、最も危険なのが“A”建物を抜かれてしまうことでした。
そこで、放火を終えた1個小隊を合流させます。この建物には8個の3-3-7分隊が集結したことになりました。民兵が12個ある内の8個で、指揮官も2人投入されているのですから、どれだけ重要視しているかが分かるでしょう。
ドイツ軍の進出した“B”建物は、3階建てだったのですが、そこに火点を築くユニットの展開が遅れています。ここから考えると、MGのスタックが“B”建物の3階に上がるのは、もう2~3ターンかかる見込みです。
“B”建物から撃ち降ろされる、“C”地域は森と木造建物しかなく危険でした。先陣を切って、9-2が進出していたら、もっとソ連軍の損害は嵩んでいたでしょう。
“D”地域は、ソ連軍としては明け渡してもいい地点でした。
“A”建物と“C”地域から挟撃を受けるため、前進拠点としては危険だったからです。
“E”建物にへは、1階に3-3-7分隊、3階に8-1+LMG3-3-7分隊を配備しています。目前のドイツ軍2-4-7が突っ走って来て、突入されるのが嫌だったので、1階へ分隊を配備。そして3階に8-1+LMG3-3-7分隊を配備することにより、ドイツ軍に迂闊な移動を戒めさせる効果を狙っています。
ソ連軍も“3”橋を制圧する部隊を“F”地域へ3個分隊も投入しています。これは多すぎですね。1個では心持たないですが、2個でも十分だったでしょう。オレも他人の事を言えねえぜ。
ちなみに、“G”ヘクスでは、ドイツ軍が鎮火の試みを行っています。
それにしても、せっかく放火したのですが、なかなか燃え広がりません。そうなると、鎮火はできないのです。
ASLでは“火種”から“火災”へとなるため、火種では問題はないんです。火災になると、煙りの効果が出て、そのヘクスは進入禁止になりますし、上のヘクスは煙の影響で火力を発揮できなくなります。
それを狙ったんですが、上手く行きません。おまけにドイツ軍は、分隊と捕虜を使って鎮火の試みまでして、燃え広がりを防ぎます。今まで、放火はした事があったのですが、鎮火の試みはありませんでした(ASLを知らない人間から見ると、何て物騒な話しなんだ)。こちらの思惑通りではありませんが、1つ勉強になりました。でも、オレは放火はしても、鎮火はしねぇだろうなぁ。

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